IBPプログラム

留学中、積極的に翻訳や編集の経験を積み重ね、
プログラム修了後、ニューヨークで起業

参加コース:IBPプログラム・ベルビューカレッジコース
インターン期間:1997年4月〜1998年3月(BC16期)
インターン先:パシフィック・ソフトウェア・パブリッシング

1969年生まれ、東京都出身。上智大学外国語学部英語学科卒業。大学卒業後、編集記者として6年間の社会人経験を経て、ベルビューカレッジへ留学。プログラム終了後はNYへ移住し、フリーランスとして編集・執筆、翻訳・通訳、リサーチの分野で活躍。2002年に、現地でILC Internationalを設立した。著書に「NYのおさんぽ」「キラー・プレゼンテーション」「英語一言で言い返す法」などがある。


「英語でものを書けるようになる」という目標を立てて留学

IBPの修了式

修了式での集合写真

修了式での集合写真

修了式に、ホストファミリーのお母さん、娘さんと

ホストファミリー

ホームステイ宅

ホームステイ宅

スノークォルミー滝へのドライブ

スノークォルミー滝

タイムズスクエア

Q:留学前の経歴を教えてください。

A:上智大学外国語学部英語学科卒業後、約6年にわたって日経新聞グループの出版社に勤め、「日経アントロポス」と「日経ウーマン」の編集記者として、取材、執筆、編集をしました。

Q:仕事を辞めて留学した理由を教えてください。

A:1995年にインターネットに出合ったのがきっかけです。当時はインターネット上の情報がほとんど英語だったので、それに刺激を受けました。大学で英語を専攻し、1年間の留学経験もありましたが、英語社会で対等に仕事をしていけるほどの英語力とは言えませんでした。でも、当時のインターネットを見て「英語が自由自在に使えなければ世界の情報から遅れていく」「情報発信の仕事に携わるからには英語でものを書けるようにならなければならない」。そんなふうに思ったのです。
メディアとしてのインターネットにも大変興味を引かれ、紙媒体ではなくオンライン媒体のエディターになるのも面白いかもしれないと思いました。折しも、マイクロソフトをはじめとするシアトル地域の関連企業が、雑誌編集経験のある人をオンライン媒体のエディターとして引き抜いているという話も聞き、興味を持ちました。IBPは、アメリカに住んで英語力を引き上げたい、インターネット革命を最前線で体験したい、という2つの目標にうまく利用できるプログラムだと思いました。

Q:大学時代の留学先は?

A:交換留学生としてマサチューセッツ州の州立大学に1年間留学しました。その時はキャンパス内の寮に住んで、授業と宿題に追われ、ほとんど学校の外に出ないまま留学期間を終えてしまいました。最初の頃、英語があまり話せなくて、気持ちが消極的になっていたせいかもしれません。留学期間が終わるまでには英語も上達したし、友達もできたけれど、「アメリカ社会」はあまり見ないまま帰ってきてしまいました。そんな心残りがあったために、社会人になってからも、いつかもう一度、本当の「暮らし」を経験したいと思っていました。
交換留学の時は、初日から大学の通常のクラスに入りましたが、IBPの最初の学期は全員日本人のクラスだったのでプレッシャーもなく、楽でした。

Q:IBPの授業で、印象に残っている授業は?

A:英文レジュメの書き方や就職面接の準備は役に立ちました。現地就職のことを常に可能性として考えていたので、実践に直結しました。

Q:留学中、勉強以外に取り組んでいたことはありますか?

A:「英語でものを書けるようになる」という目的があったので、4月にIBPのプログラムが始まってから2、3週間後には、ベルビューカレッジの学内新聞に記事を寄稿し始めました。初めて寄稿した記事が1面トップで印刷された時は、ホストファミリーもいたく感心してくれて、嬉しかったです。
その実績を売り込み材料にして、シアトルのインターナショナル・ディストリクトで発行されている非営利の新聞「インターナショナル・エグザミナー」にアプローチし、6月から9月までボランティアという立場で記者と編集の仕事をさせてもらいました。9月までその仕事に明け暮れ、実績が貯まったところで、次はアラスカ航空の機内誌を作っている編集制作会社にアプローチし、9月から12月までインターン扱いで働かせてもらいました。
また、ワシントン大学の社会人向け日本語クラスを教えていた講師の方に頼んで講師助手にしてもらい、週2日、クラスを手伝いました。仕事柄、日本語の文章力には多少の自信があったのですが、日本語の文法や構造を説明するのがいかに難しいかを実感させられ、良い勉強になりました。

Q:早い段階からボランティアやインターンをされていたようですが、メインのインターンではどんな仕事をしましたか?

A:パシフィック・ソフトウェア・パブリッシングという会社で働かせていただきました。日本人の方が設立した会社で、アプリケーション開発、ローカリゼーション(日本語化)、ウェブサービスなどを手がけている会社です。私の仕事は翻訳や編集でした。興味を持っていたローカリゼーションやウェブサービスといった業態の現場を見られたことに意義がありました。

Q:上記のほかに何かボランティアをしましたか?

A:IBPプログラムが修了に近づく頃、同期生の多くが日本に帰ったら就職活動をしなければならないということで、その準備の企業研究などを始めていました。私は彼らよりも6、7歳年上でしたし、仕事で日本のさまざまな企業を取材した経験もあったので、徐々に相談を持ちかけられるようになって、最後は、有志が開いていた小論文の勉強会で添削や助言をする先生のような役を引き受けるようになりました。
これから社会に出ようとする若いみんなの小論文を読んだり、考えを聞いたりするのは、本当に刺激的で、勉強になる体験でした。IBPの参加前にはまるで期待していなかった貴重な経験だったと思います。

Q:プログラム修了後、NYに移住したのはなぜでしょうか?

A:IBPのプログラムが終わる頃、アメリカで就職するか、日本へ帰って仕事を探すか、かなり悩みました。両方を視野に入れて就職活動し、東京、シアトル、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ニューヨーク、ワシントンDCなどのさまざまな会社にレジュメを送りましたが、結果的に、一番魅力的な就職先がニューヨークで見つかったため、引っ越しました。NYに移って最初の2年間は、ニューヨークで発行されている日本語情報誌「USフロントライン」の編集をし、その後、転職して「SheTV」というオンライン媒体のエディターになりました。

Q:NYで起業された経緯を教えてください。

A:「SheTV」の仕事は非常に面白く、やりがいもあったのですが、残念ながら2001年のドットコム・バブル崩壊とともに倒産してしまい、それをきっかけに独立を決心しました。2002年にILC Internationalを設立。翻訳者とライターのネットワークを駆使して、翻訳・通訳、取材執筆や編集の仕事をしています。起業後はWIPジャパンコーポレーションが選定する「トランスレーター・オブ・ザ・イヤー」を受賞させていただきました。

Q:IBPの体験は、鈴木さんの価値観やキャリア形成にどのように影響しましたか?

A:アメリカに定住して長く生活してきたこと全体が、私の価値観とキャリアに大きく影響しています。IBPの体験だけを取り出すとすれば、とても良いホストファミリーに引き合わせてくれたことに感謝しています。私のホストファミリーは、高校生の娘2人がいる4人家族で、典型的なアメリカのファミリーという感じでした。最初から完全に家族の一員として迎えてくれて、家庭内の悩みも喜びも、すべて一緒に体験させてくれました。今でも第二の家族のように付き合っていますが、彼らの生活や価値観を見聞きして肌で経験したことが、その後、この国に住んで社会の仕組みなどを理解するうえで、たくさんの考える材料を与えてくれています。

Q:現地ICCスタッフのサポートはいかがでしたか?

A:オフィスに立ち寄ればいつも親切に対応してくださいました。当時のスタッフの方とは今でも連絡を取り合い、今では良き友人です。

Q:IBP参加希望者へのメッセージ、アドバイスをお願いします。

A:受け身な姿勢でいても、プログラムは時間とともに進んでいきます。授業と宿題とインターンだけで1年間の留学を終わらせず、最初からできるだけ学校の外に出て、授業とは関係のないボランティアや、その他の活動で忙しく過ごしたほうが有意義だと思います。ホストファミリーと時間を過ごしたり、趣味のクラブに参加したりするのも良いかもしれません。
前述したように、私にとってIBPは2度目のアメリカ生活だったので、最初からフルスピードで飛ばし、1年間のプログラム修了後に心残りはまったくありませんでしたが、これから参加される方には、初めての海外生活でも最初からどんどん外に出て、英語が少しぐらい下手だって怖気づかずにいろんなことを体験して、「世の中」を見て帰ってほしいなと思います。

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IBPプログラム

米英の名門大学で学び、働く1年間。

大学での英語研修やビジネストレーニング、学部授業受講によって9ヶ月間、基礎力を身につけた上で、約3ヵ月欧米企業でのインターンシップに臨みます。「学ぶこと」と「働くこと」の最適なバランスを追求し、これまでに累計2700名を輩出したビジネス留学。「大学+インターン」留学でなりたい自分がみつかります。

対 象:社会人・大学生
渡航国:アメリカ(シアトル)、イギリス(ロンドン)
期 間:1年間