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オーストラリア大学院留学

折原久美子さん   オーストラリアで教員免許を取得。
日本語教師として現地の学校で働いています
 

1979年生まれ。岐阜県出身。関西学院大学(社会学部児童福祉専攻)卒業。大学卒業後、半年間、日本で英語の勉強をしてから渡豪。オーストラリアで5ヶ月間語学学校に通い、モナッシュ大学・大学院に入学。TESOL修正課程を修了したのち、日本語教師コースで学び、オーストラリアの教員免許を取得。

■参加コース:オーストラリア大学院留学プログラム
■参加期間:2003年1月〜2005年7月
■留学先:モナッシュ大学(MASTER OF TESOL、Graduate Diploma of Education)

 


■大学院では2年半で2つのコースを修了

Q: 大学院留学をしようと思ったのはなぜですか?

 中学生の頃からずっと英語が好きだったのですが、英語が話せないコンプレックスを克服したかったので。また、将来子供に英語を教えたいという夢があったので。ただ語学留学するよりも、キャリアアップになる大学院留学のほうがよいのではないかと思い、大学院留学を選びました。日本での就職が決まっていましたが、「行くなら、今行った方がいい」と両親が背中を押してくれたのもひとつの理由です。

Q: 留学先にオーストラリアを選んだ理由は?

 平和で安全そうだったからです。また、人がアメリカよりものんびりしてよさそうな気がしたからです。本当にその通りでした。

Q: ICCを選んだ決め手は?

 大学院専門のプログラムがあったからです。いろいろなコースの内容に詳しいのではと思い、ICCに決めました。インターネットで調べてカウンセリングに行きましたが、私の担当の方は、明るい笑顔でいろいろな相談にのってくれました。大阪支部を利用しましたが、学校を決めるにあたっては、東京の方とも電話で相談できたのがよかったです。

Q: モナッシュ大学での専攻は?

 モナッシュ大学では2つのコースを修了しました。1つ目はMASTER OF TESOLで、卒業に1年半かかりました。履修した科目は、TESOL、TEFL(Teaching English as a Foreign Language)、Research Methodなど。Minor thesisと呼ばれる小さい論文も書きました。その後、Graduate Diploma of Educationというオーストラリアの日本語教師のコースに1年間通い、オーストラリアの教員免許をとりました。こちらでは日本語教授法、教育理論を学び、教育実習をしました。

Q: 日本の大学と比べて、違いを感じた点は?

 授業の数は少ないのですが、課題の量が半端じゃなく多いです。本を読んでは書き、読んでは書きという作業ばかりです。またディスカッションが多く、授業の半分がそれで終わってしまうことも。意見を言うことが重んじられる文化だと思いました。最初のうちは、一言も言えないまま授業が終わってしまうこともしばしばでした。

Q: 大学院の授業で苦労した点は?

 TESOLコースの最後の半年で論文を書いたのが一番大変でした。日本の小学校の英語教育についての論文を英語で書きました。日本の小学校の先生にインタビューをし、それを英語に翻訳して分析するというもので、これは本当に苦労しました。毎日パソコンと一緒に図書館に閉じこもっていました。最終的にはそれが一冊の本になり、今も私の手元とモナッシュ大学に残っています。いい記念であり、成果だなあと思っています。

 
郊外にある観光地、バララットで金探し


同じく観光地、グレートオーシャンロード


オーストラリアの小学生に日本語を教えている様子


卒業式
Q: オーストラリアで学んでよかった、と思うことは?

 いろいろな経験ができ、いろいろな人に出会えたこと。一緒に学んだクラスメートたちが、日本はもちろん、モンゴルや中国や韓国で英語を教えていると思うと、自分の世界が広がった気分になります。世界中に友達ができたので、旅行に困らないと思います。

Q: 現在のお仕事について教えてください。

 モナッシュ大学で取得した日本語教師の免許を活かし、オーストラリアの小学校で日本語教師として働いています。職場でたった1人の日本人なので、四苦八苦しながらも楽しく働いています。

Q: 留学が、ご自身のキャリアパスにどんな影響を与えたとお考えですか?

 最初にオーストラリアに来た時は、まさかオーストラリアに住むとは思っていませんでした。でもオーストラリアで学び、自分の将来について試行錯誤するうちに、今の日本語教師という道を見つけました。今は子供たちに囲まれながら、楽しんでやっているので満足です。また、英語に対するコンプレックスもなくなったので、人生の目標の1つは達成できたと思っています。

Q: 今後の展望について教えてください。

 今後もオーストラリアで日本語教師を続けていくつもりです。日本人である私だからこそできるような日本語プログラムを作り、もっと子供たちが日本語を楽しんで学べるよう、がんばっていきたいと思います。また日本との交流などもしていきたいです。

Q: オーストラリア大学院留学希望者に向けて、アドバイスをお願いします。

 留学をすでに予定している方は「現地で英語を学ぶからいいや」などと思わずに、日本にいるうちにできるだけ英語を勉強することをおすすめします。こちらに着くと毎日に精一杯で、意外と落ち着いて勉強する時間がありません。こっちに来てみて、日本での受験勉強も意外と役に立つなあと思いました。理論を日本でやっておけば、オーストラリアに来たら後は実践のみですから。もし長期留学を迷っている方がいたら、とりあえず1ヶ月でも来てみることをおすすめします。実際に大学を目で見るとやる気がわくし、また違う道が見えてくることもあると思いますよ。がんばってください。



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