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低い英語力から、大学院留学に挑戦。5%の可能性を信じて頑張りました

大学:モナッシュ大学
専攻:TESOL
留学期間:
2009年5月〜2010年2月 メルボルン大学付属ホーソン語学学校
2010年2月〜2010年12月 メルボルン大学(Graduate Diploma in English as an International Language)
2011年2月〜2012年7月 モナッシュ大学(Master in Applied Linguistics for Language teachers)

三重県出身。小中学校で教員のキャリアを積み、2009年5月からオーストラリア・メルボルンに留学。高校1年の娘さんは高校留学、ご自身は大学院留学を目指して、まずは語学学校からスタートした。メルボルン国際日本語学校(土曜校)で日本語を教えながら、モナッシュ大学でTESOLを学び、2013年4月から日本の小学校に勤務予定。

「英語を学ぶことが楽しい」と思える小学生を増やしたい

休日に娘と一緒にパッフィンビリー鉄道に乗りに行ったときの写真です。

友だちと一緒に食事に行ったときの写真です。右から2人目が私です

卒業式の日に撮った写真です。

Q:留学前の職歴を教えてください。

A:小学校(全教科)と中学校(家庭科)で教師をしていました。

Q:なぜ大学院留学をしようと思ったのですか?

A:理由は2つあります。ひとつは、小学校での英語教育を実践するために、英語教育について学びながら自分の英語力も伸ばしたいと考えていたからです。もうひとつは、娘がオーストラリアの高校に留学したいと願っていたこと。それで、自分もオーストラリアの大学院に進学することを決めました。オーストラリアの大学院の中でも、教育に関する専門的なコースがたくさんあったモナッシュ大学を選びました。

Q:大学院留学にあたり、日本ではどんな準備をしましたか?

A:ずっと仕事をしていたので特別な準備はしていませんが、大学院では教師経験をもとに、さらなるスキルアップを目標としていたので、日本で教育に専念することが私にとって最大の準備だったと思います。英語については、週1回英会話に通ったり、毎日少しずつ独学で勉強したりしていました。

Q:留学先のモナッシュ大学の特徴を教えてください。

A:モナッシュ大学は、メルボルン中心部から電車で30分ほどの郊外にあります。キャンパスは広く、自然も豊か。とても静かなところで、学びに適した環境です。こちらの大学は2学期制で2月末に新年度が始まります。1学期は2月末から6月まで、1ヶ月の休みのあと、2学期が7月末から11月までです。 学期中は課題などが大変ですが、休みが長いので、アルバイトをしたり、旅行に行ったりと自分の時間をゆっくりと楽しめます。

Q:学生の特徴は?

A:主体的に学ぶ雰囲気が流れています。学生たちは受身ではなく、自ら積極的に勉強しているように思います。図書館はいつもいっぱいで、個々に熱心に学習する姿が見受けられます。また、スタディーグループ(自主グループ)もたくさんあり、自分たちの学習内容についての疑問を出し合ったり、課題についてお互いの意見を交換し合ったりと、いつも熱心な討論が繰り広げられています。 でも、勉強だけではありません。一生懸命勉強した後は、みんなでよく遊びます。一緒に食事に行ったり、バーに行ったり、レジャーに出かけたりと、しっかり楽しみます。こちらの大学生はONとOFFを上手に使い分けていると思います。

Q:留学生の国籍や年齢層などはどうでしたか?

A:世界各国からたくさん留学生が集まってきています。私のクラスだけでも、アフリカ、チリ、アメリカ、フランス、中国、ベトナム、韓国、ミャンマー、サウジアラビア、オマーンなど、多国籍です。他国の留学生から比べると、日本人はすごく少ないと思います。年齢もさまざまですが、私のコースは20〜30代の人がほとんどでした。私(50歳)はクラス最高齢でした。

Q:大学院での専攻と学習内容を教えて下さい。

A:専攻はMaster in Applied Linguistics for Language teachersといって、第2言語教育について学習します。履修科目にはSecond language acquisition、research methodology、teaching and learning Asian language、TESOL theory and practice、curriculum design、CLIL(Content and Language Integrated learning)などです。その他にもたくさんの選択科目があり、自分の興味にあわせて学習できます。

Q:特に興味がある授業は?

A:CLIL(Content and Language Integrated Learning)です。CLILは最近ヨーロッパで広まっている第2言語教授法で、日本ではまだあまり知られていません。第2言語のみを教えるのではなく、他の教科と統合して他の教科を学びながら第2言語も習得させる方法です。いろいろなリサーチで効果的な教授法であることが実証されています。日本の公立小学校の英語教育に効果的に取り入れることが可能かどうか、とても興味があります。

Q:苦労したレポートや課題は?

A:全ての課題に苦労しましたが、特に、今まで一度も学習したことがない分野だったResearch methodologyが苦労しました。他のレポートは英語での表現に苦労しました。

Q:特に印象的な教授はいますか?

A:全ての教授が個性的で印象に残っていますが、特にCLILの教授は印象的。毎回、生徒が持ち寄った案をもとに、話し合いながら授業を進めていくので、クラスがアットホームな感じでした。私は日本の小学校でのCLIL実践案を発表し、教授やクラスメイトから意見をもらいました。同じ教授法でも国の事情によって、実践方法を変えなければいけないので、みんなからのアドバイスはとても参考になりました。

Q:娘さんと一緒に留学されたそうですが、休日などはどのように過ごしていますか?

A:娘の学校に近いサウスヤラというところで、一緒にアパート暮らしをしていました。休日は、2人で海や山に出かけたり、食事や買い物を楽しんだりとのんびり過ごしました。

Q:現地で、勉強以外に打ち込んでいたことはありますか?

A:メルボルン国際日本語学校(土曜校)で日本語を教えています。第2言語として日本語を教えるのは、初めての経験なので、すごくやりがいがあります。土曜日は私にとって、1週間の中でとても楽しみな日です。

Q:日本の小学生にどのように英語を教えたいとお考えですか?

A:「英語を学ぶのが楽しい!」「英語でいっぱい話したい!」と思う子どもたちを、たくさん育てていきたいと思います。そのために、大学院で学んだことを生かしながら、子どもたちにとって楽しく効果的な英語の授業を展開していきたいと考えています。私自身が英語が苦手で大嫌いな生徒だったので、私のような生徒を生み出したくありません。

Q:オーストラリアの大学院でTESOLを学びたいと考えている人たちへ、アドバイスをお願いします。

A:まず、目的をはっきりと持つことが大切だと思います。大学院で学んだことを、その後どう生かしていくかがはっきりしていると、効果的に学べると思います。私の場合は、小学校教育で生かすことが目的だったので、どの教科でも自分のレポートや課題は日本の小学校での英語教育にフォーカスしていました。教授やクラスメートからのフィードバックもたくさんもらえたので、全ての教科を総合すると、私にとって深い学びになりました。  こちらで大学院を卒業することは険しい道のりだと思いますが、自分を信じてあきらめなければ、絶対に卒業できます。私は英語力がかなり低かったので、日本の友だちから「あなたがオーストラリアの大学院を卒業するのは95%不可能だよ」と言われていました。でも、私は常に5%の可能性を信じ、地道に頑張りました。それが5%の可能を引き起こしたのです。私たち人間はみなすばらしい可能性を持っています。みなさんも自分の可能性を信じてあきらめずに頑張ってほしいと思います。