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<体験談> 大学院留学


野原 仁(のはら じん)さん

熱心に教えてくれるアメリカの先生に感動
留学期間:
2001年5月〜
留学先:
メルボルン大学
専 攻:
ム開発学
プロフィール:
 1972年11月5日生まれ。1995年3月に日本の大学(法学部)を卒業。現在、オーストラリアのメルボルン大学で、開発学の修士課程に在籍。

オーストラリアへ大学院留学!
敢えて「開発学」を専攻する
 私は以前から、国際協力関連の仕事をしたいと考えていました。色々な選択肢を考えた結果、「大学で勉強していた法律はあまり国際協力の分野で活かすことができない」「留学を通じ、世界の様々な人達と知り合うことは国際協力を理解する上でプラスになる」「国際協力分野での仕事は全体的に高学歴で、大抵修士以上の学歴が求められる」などの理由から、大学院への留学を決意しました。最初はアメリカに留学したかったのですが、アメリカの大学は学費が高く、また、イギリスなどでは1年で終わる修士課程もアメリカでは大抵2年かかってしまうこと、などからアメリカ留学をあきらめました。そのような時にたまたま「オーストラリア大学院留学セミナー」(ICC国際交流委員会主催)に出席し、オーストラリアの大学院に魅力を感じました。最終的に物価の安さ、治安の良さ、国のイメージなども考え、オーストラリアを選びました。
 専攻は開発学に決めていました。私が目指す国際協力関連の仕事に就くには、国際関係論、国際法等、私の大学での専攻(法律)に比較的近い選択肢もありましたが、私自身「環境」「教育」「貧困」などについて深く関心を抱いていて、それらを幅広く学べるのという理由から、敢えて自分の日本での大学の専攻から遠い開発学を選んだのです。
 オーストラリアを留学先の第一希望に決めた後、大学選びに取りかかりました。ニューサウスウェールズ大学、クイーンズランド大学、メルボルン大学等の開発学のプログラムをインターネットで検索した結果、メルボルン大学に開発学に関して細かいプログラムがあること、私が特に興味を持っていた環境問題に関する科目が多いこと、などがわかり、メルボルン大学を第一志望にしました。
留学生で活気あふれる
メルボルン大学
 メルボルン大学に来て気づいたのは、留学生(特にアジア系)がとても多いことです。専攻によって違いますが、私の専攻の開発学では、4割ほどが留学生です。経済・商学系では、留学生の数はほぼ100%で、その内、ほとんどが、中国、タイ、シンガポール、インドネシア出身者です。私の友達で経済系の学科を専攻しているタイ人がいるのですが、彼女は「ネイティブスピーカーの友達ができない」と言っていました。逆に、アジア学、オーストラリア学を専攻している学生に話を聞くと、留学生はほとんどいないようです。
 なんといっても留学の一番の財産は、色々な国の人達と知り合えることだと思います。私の専攻は、出身国の多様性という点では(私の知る限りでは)大学内でも一番だと思います。文化や考え方もそれぞれ違い、そういった人達とつき合っているだけでも、とても勉強になります。
日本とオーストラリアの教育方法の違いを実感
 大学院の授業が始まってからは、ひたすら英語力の不足を痛感しています。留学以前から日常会話以上の英語力はあり、TOEFLの結果も大学の基準よりかなり高かったのですが、それでもまだまだ足りない感じです。ライティングについては、当たり前のように3千〜4千語のエッセーを書くことになります。
 スピーキングについては、英語力の不足だけでなく、教育方法の違いも感じています。オーストラリアでは、授業中に自然にディスカッションが始まることがあります。日本では高校卒業まで「授業中の勝手な発言はダメ」と教えられていました。また、挙手して発言する場合も、大抵は質問に対する答えを求められる場合で、自分の意見を言う機会というのはほとんどなかったように思います。このような環境で育った日本人には、ディスカッションという形式自体に慣れておらず、英語力の不足も手伝って、授業中一度も発言せずに終わる、ということがしょっちゅうあります。
 今、最初のセメスター(学期)をようやく終えたばかり。正直留学のやりがいなどを感じている余裕はありませんでした。ただ、長いエッセーを書き終えたときだけは、とても達成感を感じましたね。
メルボルンでの生活
 メルボルンで生活をしていて感じるのは、物価の安さです。ただし、これは東京と比較しての話で、他の国の出身者に聞くと、必ずしも物価が安いわけではないようです。
 また、こちらでは、学生の1人暮らしというのは一般的でないようです。2〜3人で複数のベッドルームのあるアパートを借りるというのが一般的なようです。私は現在、大学のアパートで1人暮らしをしています。このアパートは、メルボルンの中心部にあり、部屋も広めでありながら、月820ドル(1ドル60円として49200円)と、東京近郊では考えられない安さです。しかし、これでも他の学生に言わせると「とても高い」そうなので、私も来年には友達とアパートをシェアする予定です。
後輩へのメッセージ
どんなに自信があっても英語の準備は万全に
 開発学修士課程(2年間)の最初のセメスターの間、常に感じていたのが、英語力の不足です。事前に付属の英語学校(Hawthorn English Language Centre)で5週間の準備コースをとったのですが、それでも十分ではありませんでした。ただ、この語学学校では、2千語のエッセーを書かされたので、大学院の授業で数千語のエッセーを書くように言われた時も、何とか落ち着いて対処することができました。英語にどんなに自信があったとしても、事前の準備は必要だということを実感しました。

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