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004 (2000/12/20)
●太平猴魁(たいへいこうかい)
□産  地:安徽省
□分  類:緑茶
□味&香り:
 名前を読むと力強い印象をうける。その名の通り、一芯三葉で摘まれた茶葉は大きく、鮮やかな緑色の立派な茶葉に仕上がっている。香りは花の蜜のように甘く、水色は薄めの黄色と、葉の形状の印象とは程遠いが、飲むとあの茶葉の力強さを味でも感じる。さっぱりとしていて清涼感があり苦味も少ない。それでいて存在感がある。日本茶の緑茶に近い味がする為、夕食後の一服のお茶に代わる事ができるだろう。私が提案させて頂くとしたら、仕事中や勉強中の壁にぶち当たった時などの気分転換のお茶にもなり得るのではないか。日本人は抵抗なく飲め、親しみを感じる人が多いと思う。このお茶を飲むと安心し、なんだかホッとさせられるのである。新世紀が近づくにつれ、寒さがより一層厳しくなってきた。そんな時こそ、仕事や生活の疲れを吹き飛ばす手段として、ゆっくり時間をとり、おいしいお茶で心身をあっためてみてはいかがだろう?

□一口メモ:
 中国を代表する黄山の北側の太平県で造られる。このお茶は1915年パナマ万博に出品され一等金賞を受賞したという。緑茶は自身がもつ甘味を引き出す為、75〜80度位の低い温度のお湯でいただく事が多いが、このお茶は熱湯で入れても渋みがあまりでないため、お茶特有の渋みが好きな方は熱湯で入れて飲んで頂きたい。この茶葉は茶摘の頃になると産地一帯に蘭の花が咲き、その香りが太平猴魁を包みこみ、あの芳しい香りを産むと言われる。

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