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No.12「ハンサム ウーマン」(2002/3/22)
なんと言っても、ニュージーランドと言えば「女」がかっこいい。
本家本元のイギリスにも女王様やかつて鉄の女と呼ばれたサッチャー氏などもいらっしゃるが、ここは世界で最初に女性の参政権が認められた国なのだ。
当然のごとく現首相は女性。反政権だった前首相も女性。最大都市のAucklandの市長も前期まで女性だった。高等学校も女子高の校長は軒並み女性である。
女性の就業率は労働人口の49%だそうで実に労働者の半数である。女性が労働できる環境だという事は、確かに社会保障が行き届いている事も否めないが、別にこの国では男性が出産をする訳ではない。子供を持つ母親達は、やはり大変な努力を重ねいろいろな犠牲を払いながらも、実に活き活きと輝いている。女性の賃金が男性より低いのはこの国でもまぎれもない事実にも関わらずである。
キーウィという飛べない国鳥は、雌が卵を生むと孵化するまで卵を抱くのはオス鳥である。この国の人々は自分達の事をキーウィと呼ぶが、キーウィ ハズバンドと言えばこの国のマイホ−ム主義、家事や子育てなどにも積極的に参加する、愛妻家の夫の事を意味する。
子育てや皿洗いを積極的にするのが愛妻家なのかはさておき、だとすればキーウィハズバンドは世界中の女性の垂涎の的なのではないだろうか?
でもだからと言って、世界中の女性から引く手あまたという訳ではないという現実は、ひとえにキーウィ ハズバンドをつくり出すのがキーウィの女性なのだということだ。
離婚率も非常に高いこの国では、子供をかかえて離婚した女性達も元気なものだ。再婚のチャンスも再再婚のチャンスも自らの手で掴んでゆく。
中年女性だからと言って、「おばさん」を決め来んでいては、恋いの一つも出来たものではない。ウエスト95センチでも、太ももあらわに深いスリットの入ったスカートでバーンと足を組み、「私に惚れちゃだめよ」てなもんである。
おばあちゃんが孫の世話に余念がないなどとも言っていられない。孫にとっては「おばあちゃん」でも一歩外に出れば、社会が要求するのは現役の「女性」なのだから。
かの先進国の様に、ここではフェミニストがプラカードを捧げ、女性の人権保護のために声高に叫ばない。世の男性たちは、些細な言動に女性蔑視だなどと何かにつけ訴えられる危険も少ない。
とげとげしさの抜けた、女性の元気な国はパワーがある。
日本の男性方々も「沽券」だの「見栄」だのを捨てて、ホモサピエンスとして、生に忠実になってみたらどうなのだろう。
「沽券」じゃ御飯は食べられない。素敵な恋だってやってこない。
この国の素敵なハンサム ウーマン達に乾杯!
フローレンス@NZ
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