No.13「ニュージーランド国 日本州」(2002/7/23)


大胆不敵な発想だが、もし日本がニュージーランド国の一州になったと考えてみよう。
君主に英国王室と日本の皇室(これは国民の象徴と呼ぶが)が共存する事になる。ここNZでは先住民族のマオリ族の女王様も存在するくらいなので、大した問題には成らないはずだ。

言語は日本語、英語が公用語になろう。所得税は一挙に39%を越え(日本人の平均所得を考えると39%の累進課税が適応される)、消費税が12.5%となる。社会保障は一気に充実し、働かないものでも居住に困らず、餓える事はなくなる(筈だ)。収入にこだわらなければ、一生失業保険をもらう事も可能だ。
シングルマザーは国からの保障で働かずとも子供を育ててゆける様になる。おのずと離婚率も上昇しよう。なんせ、45%以上の国民が何らかの社会保障を受けているのだ(年金も含む)
ただし、国内海外を問わず旅行をしようなんて贅沢を考えてはいけない。食事はパンとミルクといもなどの基本の食料に安価なオーストラリア米を常食とするのが原則だ。外食は年に一度のハレの日や誕生日などの贅沢な行事だ。
ゴルフが1800円で出来、鯨は食卓にはのぼらない。原子力発電所は閉鎖され、非核が徹底される。連合国のアメリカの核搭載の船の寄港もNZ海域にさえも
侵入を強く拒否する。
女性首相に率いられ、女性の上司のもとで働き、義務教育は無料になり、出産費も無料になる。女性の社会進出が進み、出生率もあがる(かもしれない)
夫婦別姓が導入され、男女もしくは、男男、女女関係は一定基準の規定をクリアすれば、婚姻関係と同等と判断もされる。

選挙は国民の義務として投票率が80%になり、国民陪審制度が導入され、陪審員に選ばれる為に、無差別に法廷に召集される。(召集されても陪審員に選ばれるという保障はない)選挙権は18歳になり、アルコールと煙草の購買年令も18歳以上になる。購買許可が18歳以上であるだけで、喫煙に関しては規制の年令は存在しない。運転免許は15歳を越えて筆記試験さえ合格すれば
2000円程度でいきなり路上での運転許可の仮免許が取得できる。だが新車などという贅沢品は国民の夢だ。中古車を10万キロ以上乗る。
14歳未満の未成年を保護者が四時間以上1人きりで家に放置する事は違法になる。鍵っ子という言葉は無くなるはずだ。
電話局も水道屋も、電気会社もありとあらゆる約束の時間は平然と無視され、公然と破られる。苦情を言っても担当者は必ず不在で、想像を絶する不自由を全く当然のごとくしいられる。(文句を言う相手もいない)
「折り返しお電話」は絶対にかかってこない。

銀行の定期預金は年6%になり、住宅ローンは8%程度になる。銀行のキャッシユディスペンサーは24時間Openしているが、一日最高35,000円しか出金する事は出来ない。現金が必要なら銀行の窓口へ行かなければならない。
銀行員が集金に来る可能性は全くなくなり、用事は自分で出向くものだ。

クリスマスなどの指定の日は、飲食店および街角の雑貨店(生活に最低限必要なパンやミルクを買う程度)以外は営業をしてはならず、地方に行けば毎週日曜日は商店街が休日となる。ちなみに平日は5:30pmに商店は閉店する。

戦争が起きれば、連合軍として戦地へ向かう。戦争記念日には石を投げられる覚悟をする。(日本が戦時中アジア、オセアニアで行った事を決して忘れない人々が沢山いる)

個人が尊重されると、責任が重くのしかかってくる。大学生の子供が実家からの援助をもらって生活などしてはいけない。学費も生活費も国からローンを借り、就職後に返済しなければならない。子供を高校修了と同時に養育の義務を終えるなら、自分も老後に子供の世話になってはいけない。
日本で言う所の個人の自由とか権利とかを声に出すなら、それ相当の覚悟を
する必要がある。
さあ、あなたならこの国に住みたいですか?


フローレンス@NZ
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