西村 潤さん

参加コース:Bachelor in International Hospitality Management
留学期間:2009年2月 〜

1984年生まれ。SHMSに留学。神田外語学院卒業後、シドニーへ半年間の短期留学。その後、SHMSに参加。インターンシップ1年目は、アメリカ・ミズーリ州の州都セントルイスにあるHyatt Regency St. Louis At The ArchのFood & Beverage Divisionで研修。2年目の現在は、中東アラブ首長国連邦のドバイにあるHyatt Regency Dubai & GalleriaのRoom Divisionでインターン中。(2010年7月5日~2011年1月4日まで。)

Q:インターンシップはどのように探しましたか?

SHMSの1年目のインターンは、SHMSがサポートして探すおかげで、1つ目に応募したHyatt Regency St. Louisに運よく面接をパスし、中間試験前にインターンシップをもらうことができました。誰よりも早くインターンシップを確保ができて勉強に専念することができました。
2年目のインターンシップは自分で探します。当初は上海万博需要を狙って上海で探していましたが、2年生が想像以上に忙しくなかなか履歴書を出せずじまいでした。給料の良いスイス国内にも応募をしてみましたがフレンチがしゃべれないのがネックで、面接にまでこぎつけず。毎セメスターの半ばにInternational Recruitment ForumというInternship / Job FairがSHMS Caux Campusであり、世界中のホテルの人事が来るイベントがあります。そこでHyatt Regency DubaiのHR Directorと面接をし、2回の電話面接を経てセメスターの終わる1カ月前にインターンシップをもらうことができました。

Q:インターンシップでは、どんな業務をしているのですか?

Hyatt Regency Dubai & GalleriaはHotel 414室、Residence apartment 370室あり、ResidenceサイドのFront Officeで働いています。仕事の内容はhotelサイドと同様にdaily guestのチェックインチェックアウトが主な業務です。しかし、270室ほどが長期のお客様で、150室ほど有名大企業の日本の駐在の方なので、hotelサイドと違い長期のお客様の日々のケアや電話対応等もこなします。Residence側のReceptionはFront Office + Concierge + Tele Operatorといったところです。Bell Serviceが忙しい時は荷物の上げ下げも手伝います。電話やWALKINのお客様の予約を作る時もあります。

Q:Dubaiでインターンシップすることについてのメリットは?

UAEは移民の国なのでアメリカよりも人種のるつぼと言えるかもしれません。Hyattの村には80~90カ国の人が住んでいるらしく世界中の人と知り合う事ができます。日本人にとっては比較的馴染みのない国の人とも知り合えます。例えば、ルームメイトはチェコ人、同じ部署の同僚にミャンマー、キリギス、パキスタン、スリランカ等から来ている人もいます。オランダ人と知り合えばオランダ人とドイツ人は嫌い合っていることや、アラブ人と知り合えば断食期間中のラマダンでも昼にお酒を飲むムスリムの人もいたりすることがわかります。ニュースや本では知れないことが世界中の人と知り合うことでわかるのです。
アメリカのホテルの労働環境はとても整っていて週休2日、週40時間、40時間を超える場合、残業代が約2倍の自給でつきました。そのせいもあり、本当に忙しい時期でしか、残業はありませんでした。しかし、UAEは週休1日で1日8.5時間働く週(計51時間)と週休2日で1日9時間働く週(計45時間)が交互にあり、残業代が存在しないので忙しいと残業が普通にあります。若いうちに苦労をし色々な事を学ぶという意味では良い環境だと思います。
インターンシップの給料の基本給がAED 1000 + Service chargeやTips等なので、AED 1500ほどになり、日本円で35000円ほどしかありません。しかし、プール、ジム、サッカー、テニス、バスケコート等の付いたハイアット村に住む事ができ、dutyの日でも休みの日でも3っつのHyattのCafeteriaで3食食べる事ができます。病気になっても薬代、医療費、医療機関までの交通代も無料、VISAや保険代もホテルがカバーしてくれています。その上、ドバイはイメージと違い日本と比べ驚くほど物価が安いので待遇は悪くないと思います。

Q:Dubaiでの生活はいかがですか?

湿度がそこまで高くないせいで、想像していたより50度という気温は暑くなく、かえって日本や東南アジアの高湿度+30度後半という気温の方が暑いかもしれません。そう思わせるのも、中東は年中暑い為、外に出なくてもよいようにバス停ですらクーラーがついていて、外が暑いというよりは、室内が驚くほど寒いです。物価がとても安く500mlの水は10円、350mlのジュースが25円、タクシーは15分のって400円くらい、5つ星ホテルのHyatt Regency Dubaiのランチでも1800円(従業員割引で半額の900円!)といった感じです。発展途上国なので、法律がしっかりしていなかったり、移民が多い事もあり全てにおいて先進国と比べ質が悪かったり、モラルのない人々に嫌気がさす時もありますが、意外とドバイは安全な国です。

Q:Hyattでは研修制度がしっかりしていると聞きますが?

Hyattでは2度目のインターンシップとなります。Hyattのトレーニングやオリエンテーションはとても充実しています。まずオリエンテーションが丸4日間かけて行われます。Hyattの歴史やブランド等基本的な事からGold passport(HyattのLoyal program)や衛生面まで様々な事を学び、レストランで客としての経験もします。Hyatt Regency DubaiにはSchool of HospitalityというTraining Roomがあり毎日平日に何かしらのトレーニングが行われています。Service Excellence 1-4というサービスサイドにいる従業員は必ずでなければならないトレーニングや、Excelの使い方、Telephone skill、E-mailエチケット等業務に基本的な事や、Team Leader skillを高めるトレーニング、インターネットで受講してから受けるManagementのトレーニング等幅広くトレーニングがあります。
F&Bと比べFront Officeは一人前として働くまでに学ぶ事が多いです。入ってすぐに1カ月間の断食期間ラマダンがあったおかげでゆっくりと学ぶ事ができましたが、チェックインチェックアウトが少なかったので実践できず、チェックインチェックアウトは2カ月たった今でも難しいケースになるとまだ一人では対処がしきれません。残りの4カ月でどんなケースでも対処できるように頑張ります。

Q:Dubaiで、日本人は必要とされているのですか?

実は日本人の需要は多くて、日本食レストランの入ったホテルも20弱あるし、日本人セールス、日本人レセプション等も必要なのにドバイ全体で日本人ホテルマンは50人くらいしかいないそうです。VISAの問題はドバイが移民の国だけあってどの国よりも簡単に発行されます。Internshipで行く場合は6カ月、1年と選べますが、給料はAED 1000 + Service charge + Tip (Restaurant) or Incentive (Front Office)です。Receptionで給料はAED 1500くらいです。正社員だと日本人の場合、年齢経歴にもよりますが、AED 2000前後 + 上記のAdditionalです。冬場のハイシーズンならAdditionalで稼ぎが増えると思われます。そうなると正社員で入る場合、月6万前後の給料になると思います。(AED 1 = 24.5円) 東南アジアより給料も良くてBenefitも良いと思います。