IBPプログラムと出逢うまでは、大学での勉強はのらりくらりとやりながら、仕事をしていました。でもそれなりに順調だったんです。もともと海外旅行が好きで何度も海外へは足をのばしていたのですが、そこでは当然日本とは違った文化・習慣がありました。とても魅力的でしたね。そのうちに旅行ではなく海外に住みたいって気持ちが自分の中に出てきたんです。ちゃんと勉強したいし他の可能性にも挑戦したいって気持ちが次第に大きくなってきてしまいました。その時が23歳。「新しい自分を確立したい」「このままでいいのか」という思いで一杯でした。全てが新しい環境で0からのスタートですよね。どれだけ出来るのかやってみたかったんです。ただそうは思っても事は結構難しかったですよ。経済面でもそれほど貯金があった訳ではありませんでしたから。それまで自分が計画していた人生プランを多少なりにも変えるわけですからね。
IBPプログラムの紹介記事に出逢った時には“これだっ”って思い、早速電話して話を聞きに行きました。その時にはもう自分の中ではほとんど行くことに決めていたんですが、英語は特に好きでもなく、学校の試験の為の勉強しかしていなかったので、実際に決断してから渡米するまでの半年間はそれはもう焦って勉強しましたね。
IBPプログラムでは最初の2期は日本人だけ別のクラスで英語やビジネスにおけるコミニケーションを中心とした授業を受けました。アメリカ人の講師と共にあらゆる議題を討論したり、様々な分野の方を講師に招いて話を聞いたり、グループで課題に取り組んだりしました。3期目はワシントン大学の一般の授業を選んでアメリカ人の学生と一緒に授業を受け、また継続してビジネスにおける実践中心の授業を受けました。ちなみに僕はInternational Business Environmentという講座を受講しました。4期目のインターンシップは、H&Mという日本向けに北米住宅とその関連建材・家具、及び食品を輸出している会社で12週間やりました。10週間の予定のところ、2週延長してもらったのです。
この会社では社員はみなフレンドリーで、日本人もたくさん働いていて日本語と英語が飛び交っていました。仕事内容は日本語で教えてもらって、英語で仕事をする。その逆もあるわけです。かなり重要な仕事もさせてもらい充実した日々を送りました。
プログラムで印象に残っているのは、とにかく課題が多かったこと。本当によく勉強しましたね。 どんどん授業は進むので、かなり自主的に勉強しないとついていけませんでした。このプログラムも含めて、アメリカではいかに自分から行動するかを学びました。あとは1年を通じて楽しく過ごせたことが何よりでした。僕はホームステイをしていましたが、あまりにも居心地が良いので結局アメリカ滞在中ずっとその
家にいました。私生活でも楽しいことがたくさんあって、夢のような1年でしたね。本当に日本に帰りたくなかったですよ。
帰国後、本格的に就職活動を開始して、約2ヶ月で今の会社に決まりました。現在はデンマークで現地駐在員として北欧の水産物を日本に輸出する仕事をしています。IBPでの経験は本当に今の仕事に生かされていますね。仕事柄出張も多く、様々な国の人たちと会い、いろんな話をします。もちろんデンマークは英語圏ではなく、デンマーク語です。僕は話すことができませんが、大抵の人たちには英語が通じるので助かっています。仕事をしていく上で本当に人とのコミニケーションが大事なんですよ。ですから、IBPのコミュニケーション学で学んだことが、とても役にたっています。イングリッシュコミュニケーションの授業ではあらゆる情況を想定した会話の訓練を、ビジネスコミュニケーションの授業ではプレゼンテーションのやり方、面接の仕方、ファックスや商用文の書き方などを徹底的に仕込まれましたから。書類の書き方の基本を習ったことも実際に役にたっています。文頭・主文・文末などの構成、文例・注意点などが頭にはいっているので、仕事では、用途に合わせ、ちょこっとアレンジするだけで済んでしまうのです。やっている時は正直言って“もっと専門的なこと教えてよっ”って感じでしたけど、今は“あー、あそこまでやっておいて本当に良かった”って思います。このプログラムならでこそ学べたのだと感謝しています。
生活面でも今僕の住んでるとこは日本人がいないんですが、アメリカでコミニケーションの基本をみっちりやったので怖い物無しです。友達も出来て楽しい日々を過ごせてます。留学当時はわからなかったけど、やってきたことの一つ一つが今自分の血となり肉となっているのは良く解ります。ボクシングで言うならボディブローかまされて、後でジワジワ効いてきているってとこでしょうか。
アメリカで過ごしたIBPプログラムの1年間は僕の人生でかけがえのないのない有意義な時間でしたね。IBPプログラムがなかったら今の自分はいないと思うくらいです。僕にとってのIBPプログラムは今の生活全ての“基本”になっているということです。今はIBPプログラムと出会い、留学を決断した自分を誉めてやっています
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