英語で論文を書いて出版!留学中に夢への手がかりをつかんだ IBP生、世羅侑未さん

留学する時には、皆さんいろいろな目的をもって来られると思います。でも果たして、留学で本当にその目的を達成できるのか、不安に思うこともあるのではないでしょうか。

もしそうだとしたら、今からご紹介する IBP 生、世羅侑未(せら・ゆみ)さんの話をぜひ読んでいただきたいと思います。彼女は大学4年生を休学して、現在ベルビュー・カレッジに IBP 留学中。

もともとアートを使ってリーダーシップ・ワークショップをしたいと思っていたそうですが、その価値や効果を言葉で人に説明するのが難しく、日本ではうまく形にできなかったそう。「新しいもの」に対してより前向きである環境を求め、渡米を決意されました。

英語で論文を書くチャンスは突然降ってきた

※完成した論文はレターサイズ12枚分!

「こちらで “Action Inquiry” という概念について読んで研究し、その提唱者であるビル・トルバート氏に深い共感を抱きました。この説、この人なら自分のアイデアと共鳴できるかもしれないと思いました。」侑未さんは昨年6月にカナダで行われたリーダーシップ・イベントでトルバート氏と出会い、今年の4月にカナダで再会を果たします。「自分のアイデアを通じて世の中に貢献していくためにはどのようなキャリアを歩むべきか悩んでいたので、必死でした。」

その結果、トルバート氏に紹介してもらった人から「今論文集を書いているところなんだけど、そのアイデアについて書いてみない?」と誘われ、英語で論文を書くことに。

「オファーされたのが4月下旬で、5月中旬までに4千字出せないかと言われました。すごく急でしたが、10日間で一気に書き上げました。」

留学中に築いた人脈を生かし、侑未さんはさまざまな人からフィードバックをもらって見事期日までに論文を完成させます。「構成については論理的思考に長けた日本人の友人にチェックしてもらい、日本語の細かいニュアンスについては日本語のできるアメリカ人の友人に、西洋人にわかりやすく伝える文章の工夫についてはベルビュー・カレッジの先生に見ていただき、日本やアメリカでお世話になった尊敬する方々にもレビューしてもらいました。」

侑未さんの論文は、『Action Research』という本の Vol.3に掲載されるそうです。

留学しながらワークショップも開催

「日本にいた頃は、アイデアがうまく言葉にならなくて説明できず、もどかしい思いをしていました。自分のアイデアに近い NPO の活動をしながらも、何かもう少し違うやり方、新しい形があるのではないかという気持ちがずっとありました。アメリカに来てからも、先が完全に綺麗に見えたわけではなく、何もかもが不確かです。自分のアイデアを忠実に形にすることにこだわった先に何があるかはわかりません。でも、日本にいた時のように、100% 重ならないけれども近いものに寄っていくというのではなく、とにかく手探りでも、自分の感覚にしたがってまっすぐに進もうという考えに変わりました。不確かでも動いていれば、必ず道はあるということに気がついたんです。」

アートを用いたワークショップも、2月に第1回目を開催し、今では毎週土曜日に1時間半のワークショップをかれこれ15回開催しています。それは、侑未さんが論文に書いた内容をまさに具現化したもの。

「私は、”intuition(直感)” は鍛えられると信じています。昔テニス部でキャプテンをしていた時に、いわゆる『ゾーンに入る』経験をして、この経験を増やしたらもっと勝てるんじゃないか、と思ったのがきっかけでした。リーダーシップも同じです。うまく人に話しかけられた時など、『ゾーンに入る』感覚があります。その一番良い時の感覚をどう再現するかについて考え続け、トレーニングを編み出すことができたので、それをワークショップで実践しています。ワークショップを通して、誰でも努力次第で『ゾーンに入る』感覚を身につけられるということを広めたいと思っています。」

留学は、1学期目からとことん動く!

アメリカに来るまでは、もともと持っていたアイデアを言葉にしたことも、形にしたこともなかった侑未さん。でも、本の提案をもらった時は、「絶対にできる、やる」と思ったそうです。それは、侑未さんがチャンスをただ待たずに、準備していたから。

「もし、留学で何をしたいか定まっていない場合は、何でもやったら良いと思います。よく『一学期目はゆっくり』と言う人がいますが、一学期目こそ死ぬほど動いたほうが良い。何でもやって、その中から絞っていけばいいんです。そして、やりたいことが絞られている人は、それに対してコミット(深く関わる)すること。私も最初はいろいろな活動に参加していましたが、自分が好きな活動を見つけてからは一本に絞って誰よりもコミットし、ようやく一員になれたと思うようになりました。」

侑未さんも語っていましたが、最初の勢いのあるときにいろいろ経験しておくのはとても大事です。待てば待つほど、どうしても慎重になってきて、自分の心にブレーキをかけてしまいがちになるからです。

留学でやりたいことがある人も、留学でやりたいことを見つけたい人も、留学という機会を最大限に活用したい気持ちはきっと同じ。そんな時は、「せっかくアメリカまで来たんだから」という気持ちで、まずはやってみることを心がけてみてください。勇気も必要ですが、きっとその経験は新しい自分へと成長させてくれます。侑未さんのように、留学で夢への一歩に近づくチャンスもつかめるかもしれません!

※ベルビュー・カレッジで1年間学んで働く IBP ビジネス留学プログラムの詳細はこちら:
https://www.iccworld.co.jp/ibp/university/bellevue/