【社会人留学】ベルビューカレッジで社会人にオススメの学部授業とは?

こんにちは。Global Vision シアトル支局の石田麻実と黒瀬友梨です。私たちは、それぞれ日本で社会人を数年経験した後、2017年9月よりIBP ビジネス留学プログラムに参加しています。

前回の記事(ベルビューカレッジ編ワシントン編)では第一クオーター(9〜12月)について、それぞれどのようなスケジュールで一週間を過ごし、何を学んでいるのかについてご紹介しました。今回は第二クオーターの授業内容、そしてプログラム以外でどの様なことに挑戦したのかを、前回同様に社会人目線でお伝えしていきます。キャリアチェンジ組ならではの、”日本で社会人を続けていたら挑戦できなかったこと” も綴っていきます!留学をお考えの社会人の方に、少しでも役立つ記事となれば幸いです。


石田 麻実(いしだ・あさみ)

日本の4年制大学を卒業後、富山県での社会人生活を経て、2017年9月よりIBPビジネス留学プログラムベルビューカレッジコースに参加中。



黒瀬 友梨(くろせ・ゆり)

関西の4年制大学を卒業後、滋賀県での社会人生活を経て、キャリアチェンジを目指し2017年9月よりIBPビジネス留学プログラムワシントン大学コースに参加中。

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ベルビューカレッジの学部授業

(The United NationsⅡ の授業)

前回紹介したとおり、ベルビューカレッジでは TOEFL IPT で規定のスコアを獲得すれば、現地学生と一緒にカレッジレベルの正規授業を受けることができます。私の場合、第2クオーター、第3クオーターの2学期にわたり受講が可能だったので、第2クオーターは「やりたいことをやる」、第3クオーターは「将来に必要なことに取り組む」というテーマのもと授業を選択しました。第2クオーターでは、主に以下の授業を選択しました。

①Intercultural Communication(Communicatioin Studies 5単位)

週3回、各1時間の教室での授業と、オンラインでの課題提出から成り立つハイブリッド形式の授業です。

国籍や文化など、様々なバックグラウンドを持つ人々が共存するアメリカで、異文化交流や異文化理解に関する授業を受けることは、留学をはじめる当初からの目標でした。座学だけではなく、自由で発言しやすいディスカッションを通して、様々なバックグラウンドを持つ学生たちの意見を聞くことができ、ダイバーシティであるアメリカならではの経験ができました。

オンラインの課題提出は、期限までに与えられた課題をオンラインにアップロードして提出するというもの。TED Talks などの映像資料を視聴して、それに関する意見や感想を提出したり、掲示板のようなシステムで他の学生の意見にコメントを付けたりするなど、自分の考えを英語に書き起こすというものが主でした。現地学生はもちろん、日本以外の国からの留学生や社会人など国籍も年齢も様々な学生が集まっており、多くの意見が飛び交う新鮮で刺激的な授業でした。

②The United NationsⅡ(Political Science 3単位)

ニューヨークで開催される模擬国連の参加に向け、リサーチや事前準備を重ねる授業です。

模擬国連とは、実際の国連のルールに基づき、アメリカ内だけでなく世界中の大学生たちが集まって、社会問題など様々なトピックについて話し合い、意見をまとめてレポートを作成するというもの。各大学ごとにひとつの国の代表となり、ベルビューカレッジは今年度はエクアドル代表として参加しました。授業では、世界及びエクアドルでどのような課題と取り組みがあるかについて調査してペーパーにまとめあげ、本番では、他の参加者との交渉を繰り返して意見をすり合わせ、今後どのような取り組みを行っていくかについて合同でペーパーを作成します。英語を使ったリサーチ力、資料を理解するリーディング力、ペーパーを作成するライティング力、本番で他の参加者に交渉を行う会話力が身に着きます。

この授業の詳細については、改めて記事を執筆予定です。また、55期生による記事も既に掲載されているので、そちらもご覧ください!

https://www.iccworld.co.jp/ibp/pro/globalvision/life/2412.html

③Career Exploration(Human Development 2単位)

複数のキャリア診断を通して自己分析を行って、自分に合ったキャリアの見つけ方や、それに向けて何ができるのかについて学び、考えます。3日間にわたる各5~6時間の講義、診断結果や講義から見つけた自分の目標についてのレポート作成、レジュメ添削とキャリアに関する相談を兼ねた30分の面談から構成されます。診断では、それまで気づいていなかった自分の性格や特徴を知ることができ、また、それらを踏まえたうえでの先生との一対一のキャリア面談やレポート作成では、改めて自分の目標を見つめ直し、それに向けて何ができるのかを深く考えることができました。

キャリアチェンジを考えている社会人に、ぜひおすすめしたい授業です!

授業以外で取り組んだこと

(Talk Time)

授業以外の時間には、主に Talk Time といわれる英会話練習の場に参加、シアトル最大級の日本語情報メディア Junglecity.com でのブログ執筆、ボランティア活動に取り組みました。

① Talk Time

Talk Time とは、様々な団体が、英語が第一言語ではない人たちに向けて英会話練習の機会を無償で提供してくれるもののことです。特に私は、ホストファミリーが主催者団体のメンバーであるという縁もあり、ベルビューにあるウエストミンスターチャペルでの Talk Time に多く参加しています。IBP 生はもちろん、ベルビューカレッジに在学中の留学生や、海外から引っ越してきた社会人など、誰でも暖かく歓迎してくれます。団体のご厚意で毎週夕食を提供してくださり、美味しいごはんを囲みながら和やかな雰囲気で会話を楽しむことができて、リラックスしながら英会話の練習ができます。

そして、隔週土曜日に開催される ICC-B というイベントでは、主催者の栄光キリスト教会の方々がご厚意で提供してくださる美味しい日本食をいただきながら、ビジネスマンの方による、ご自身の体験談等の英語でのプレゼンを聴くことができます。自由に質疑応答ができ、ネットワーキングも可能です。

これらの他にも、学内や図書館など様々なところで英会話練習の機会はたくさんあります!いわゆる英会話教室とは違って、スケジュールに合わせて無理のない範囲で自由に参加できるので、まずは気負わずに顔をだしてみるのがおすすめです。

② メディア寄稿

2月からはシアトルの日本語情報サイト「ジャングルシティ」でブログの執筆を開始しました。ジャングルシティは、シアトル地域に住んでいる人や、シアトルへの旅行や留学を考えている人などに向けていろいろな情報を提供していて、私自身もアメリカに来る前から頻繁に利用していました。

同じくベルビュー・カレッジ IBP 生の沢田真洋さんが、「シアトル留学生カフェ探訪」という企画を持ち込み、私もその一員としてカフェを紹介するブログを書いています。「ブログ見たよ!」と声をかけてくださることも多く、自分の好きなことを通して反響を得られることの喜びを感じ、留学生活の励みになっています。メディアとして、ひとつひとつの情報や言葉遣いに細心の注意を払いながら執筆する作業には大きなやりがいがあり、日本語の書き方や読者をひきつける写真の撮り方などの記事に関することはもちろん、カフェの方への取材交渉や聞きこみなど、英語でのコミュニケーションも必須なので、何度回を重ねても勉強になることばかりです。日本語サイトとはいえ、英語のコミュニケーションで収集した情報を日本語で発信する作業は、国際的な人材となるうえで必要とされる経験を多く積めるのではないかと思っています。

以前から好きだった「何かを書くこと」、「カフェ巡り」を組み合わせての活動をとおして「好きなことを仕事にしたい」というキャリアチェンジを思い立った当初の気持ちに立ち返ることができ、充実した経験をつむことができています。

③ ボランティア活動

さらに、空いた時間を見つけてボランティア活動にも取り組みました。ベルビューカレッジ内で10月に行われた Japan Week では、おにぎり、ちらし寿司の作り方を紹介するブースのお手伝いをし、また、3月にはシアトルの小学校での Japan Night というイベントで、浴衣の着付けのブースをお手伝いしました。

他にも、私の住んでいるイサクア市では様々な楽しいイベントがたくさん開催されます。それらを企画、運営している団体のボランティアに登録し、先日はWine & Walk というイベントの事前準備として、来場者に渡すグッズの袋詰め作業を行いました。最近は、ホストファミリーと、先ほどの教会を通じて知り合ったお友達とともに、ホームレスの方に食事を提供していっしょにご飯を食べるという活動にも参加しました。ただ黙々と作業をするだけではなく、同じボランティアの参加者と親睦を深めることができるので、とても有意義な体験ができます。

これらは全て、特別な知識や経験は必要ありません。ボランティアは至る所で、定期、不定期を問わず様々なものが行われており、時間さえあれば誰でも気軽に参加することができます。また、紹介したなかにもあるように日本人だからこそできるということが少なからずあります。留学を始めた当初は英語力に全く自信が持てず少し尻込みしてしまいましたが、今となっては、そんな心配は無用だったと思います!私自身もそうだったのですが、いきなり一人で出向くのは不安であれば、まずは、ホストファミリーや友人知人を通してボランティアに参加してみるのが良いと思います。しかし、信頼できる主催者によるものであれば、思い切ってひとりで飛び込んでみるのも良い経験になりますよ!

半年経って思うこと。もし会社を辞めて留学に来なかったら…

第2クオーターを経て思うことは、学部授業は興味深いトピックについて学べるだけでなく、英語力も向上させることができるということです。ディスカッションでは、リスニングやスピーキングのスキル、課題の提出ではライティングなど、多方面の英語力求められます。当たり前のことですが、全ての学部授業は、授業に参加する英語力があるものという前提で進められます。特にベルビューカレッジは留学生比率が高い大学なので、なおさら留学生だからといって特別扱いされることはありません。

さらに、アメリカの大学の授業は日本と比べて能動的な姿勢が求められます。「出席とは、授業時間に教室にいることではなく、授業に参加すること」と多くの先生が言います。先生や学生の発言が聞き取れなかったり、テキストを読むのに時間がかかったり、自分の意見をうまく言葉にできなかったりと、言語の壁を痛感させられることが多々ありました。しかし、私の知る限り、どの先生もひとりひとりの学生に対して真摯に向き合ってくださるので、わからないことは何度でも質問し、多くのアドバイスをいただきました。また、カレッジ内のアカデミックサクセスセンター(Academic Success Center)という学習をサポートしてくれる場を活用し、ライティング課題を添削してもらうなどして、何とかついていく努力をしました。必死で頑張った分、知識とともに自然と英語力も向上させることができたと思っています。

また、学校外での活動を通して、ネットワーキングのスキルも向上しました。私が日本にいたころは、アメリカの「ネットワーキング」と聞くと、選ばれた人だけが参加できる、がっちりと正装した立食パーティのようなものばかりをイメージしていました。もちろん、そのようなフォーマルなイベントもありますが、アメリカでいうネットワーキングの意味は幅広く、カジュアルで気楽なものも多く含まれます。皆さんも聞いたことがあるかと思いますが、アメリカは日本以上に、友人知人などのコネクションが重要視される社会です。IBP生は、プログラムの最後にインターンシップに取り組むことになっており、そのような社会で就業先を見つけなければならないことを、「ネイティブスピーカーじゃないし、留学前からの知り合いなんていないし、ましてやパーティなんてどうやったら招待されるの?」と、とても不安に思っていました。しかし、先ほど紹介したような課外活動も、立派なネットワーキングの手段だと思います。日本では、せっかく新しく知り合った人でも会話を楽しめないまま終わってしまうということは少なくありませんが、アメリカにはスモールトークという文化があります。偶然バスの乗り場に居合わせた人同士や、偶然イベントで近くの席になった人同士などのあいだで、日常的でフランクな会話が当たり前のように行われます。オープンに開かれた場に気軽に参加し、同じイベントの参加者たちとの何気ない会話を楽しむことから、英会話の上達だけには収まらない、あらゆる可能性が広がっているのです。それらを含めてネットワーキングと言われます。

留学を開始して約半年、様々な出会いを通し、月並みですが留学で一番大切なことは「とにかくやってみること」に尽きると日々実感しています。

留学生活

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