ご兄妹を高校留学に送り出されたお母様から、体験談を語っていただきました。高校留学でも人気のニュージーランドとオーストラリアに送り出された木村さん(お母様)ならではのお子さんの成長を感じた瞬間、不安だったことなどをお話頂いて居ます。ぜひご覧ください。
(※8/17にICCで開催した保護者体験談セミナーにてお話頂いた内容を抜粋しています)

<お子様のプロフィール>

兄妹でニュージーランドとオーストラリアへ高校留学。その後アメリカとオーストラリアの大学に通い、お兄さんは卒業後、現在は社会人として活躍中。妹さんは現在モナッシュ大学で建築を専攻中。

留学のきっかけは?

お兄さんがニュージーランド、妹さんがオーストラリアに高校留学されたとの事ですが、それぞれ違う国に留学したのはどうしてですか?

お兄ちゃんの場合は、中学校のときに市が支援する短期交換留学プログラムでニュージーランドに行く機会があったのですが、それが本当に楽しかったみたいで。帰ってきた時にもう目が違っていたというか(笑)。やっぱり外国の学校は日本と全然違う!ニュージーランド凄い!となって、そこから留学するならニュージーランドと決めていたみたいです。
妹の方は、ニュージーランドは田舎という印象があったみたいで、それより都会的なオーストラリアの方が良いという理由でオーストラリアに決めました。

妹さんの方は日本でインターナショナルの学校に通っていらしたのですよね。そのまま続けずにあえて留学を選んだ理由はありましたか?

通っていたインターナショナルが、どちらかというとハーフのお子様や帰国子女が多く、授業も日本で受ける事ができたので、英語ばかりの環境でなかったこと、お兄ちゃんが留学していたこともあり、自分も(日本でそのまま勉強を続けるのではなく)留学をすると決めていた様です(笑)。

留学先の学校はどうやって決めましたか?

上の子の場所はオークランドと決めていたので、その後はICCの方に相談して、規模はそこまで大きくなく、バスケットが出来るところという事で何校か提示していただき、その中から決めました。あとは、(ICCが主催する)高校フェアと言うイベントに参加させてもらう機会があり、その際に実際に話をした先生の雰囲気等も決め手になりました。
妹の方は初めからダンスをしたいという希望があったので、高校フェアの際にダンス活動が活発な学校の先生と話しをして、最終的に決めました。

実際にお子様が留学をすると決めたとき、お母様的にどう思われましたか?

お兄ちゃんの時は、逆に高校受験を控えて塾にも通って準備を進めていたのですが、何となく私自身が受験のために一生懸命勉強して、みんなが良いと思う学校に進学して…で良いのかな?という思いがあり、ちょうどその時にICCの留学フェアを見かけて「行ってみない?」って声を掛けました。そこで「ああ凄いな!留学っていいな!行かせたい!」と(私も)思い、子供と二人になったときに「留学する気ない?」と聞いてみたんです(笑)。そしたら、速攻で迷わず「行く!」という返事で…。その後、留学に行けると決まってからは、受験勉強のためにはしなかった勉強を自分から進んでするようになって、ああ本当は中学で短期留学いってからずっと留学したかったんだな…と思いました。

やはり送り出しの準備をする時点では心配な事もありましたか?

それは、もうめちゃくちゃしました(笑)。多分どのお母さま方も同じ事を考えると思いますが、「ホストと上手くやっていけるかな?」とか「ちゃんと友達出来るかな?」「挨拶できるかな?」とか、たくさん心配しました(笑)。たぶん、これは高校留学でも大学留学でも、親としての気持ちは同じだと思います。

ちなみに、その心配する内容というのはお兄さんの時と妹さんの時と違いましたか?

そうですね、やはり妹の方は女の子なので余計に心配でしたね。ただ、やっぱり女の子の方がしっかりしている点はあるかもしれません(笑)。行った時代の違いもありますが、男の子は細かい事まで言ってこないですが、妹の時はLINE等も使えるようになっていたので、毎日の細かい事をいろいろ伝えてくるので、その度に「え、そうなの?」「大丈夫かな?」って翻弄されていました(笑)。

では二人送り出しをしても、二人目だから大丈夫?という訳ではなく、それぞれ違った心配をされたという事ですね?

そうですね。男の子と女の子の違いもありますし、またそれぞれ性格も違うので、二人目だから大丈夫とはならなかったですね…。多分、これは何人送り出しをしても、ずっと同じだと思います。

その心配をどうやって乗り越えましたか?

ひたすら耐えました(笑)。あとは、ICCの担当者の方にその度に相談して話を聞いて貰って、「そうですよね。そんなこともありますよね…。現地にも伝えておきますね」という言葉を聞いて「ああ、大丈夫なんだ」と思って、毎回落ち着きを取り戻していました。

現地生活について

現地で勉強する科目や勉強について、ご本人たちが言っていた事や覚えている事はありますか?

オーストラリアやニュージーランドは日本と全く違って、自分の学びたい教科を自由に選べるんですよね。ただ、カナダは選択できる科目(の数)が限られてくる場合もあるので、下の子の時はそれを理由にオーストラリアを選びました。やはり、ダンスがしたい!とかデザインがしたい!といった自分が興味のある科目を、自分で選ぶことが出来るのがまず印象的でした。あと授業の内容も「あなたはどう思うの?」と聞かれる事や、意見を求められる事が多く、レポートの提出や、みんなで鑑賞会をしての討論会など、結果よりも考える力やプロセスを大切にする環境で勉強をする事で成長した部分は多かったと思います。日本に比べると、決められたことだけをこなして覚えれば良いという勉強方法ではないので、逆に言えば「難しい」と言えるかもしれませんね。でも今、社会人になった姿や海外の大学に通っている姿を見て、この時の経験が本当に役にたっていると実感します。
ホームステイでも同じで、やはり文化も違うので、現地の人達は決して冷たいわけではなく、頼めば喜んでやってくれるのですが、こちらから「こうして欲しい」という事をアピールしないと、「あ、大丈夫なんだ」と思われる事があって、難しさを感じた事もあったみたいです。それでも、だんだん現地の文化を理解し、自分から家族に入っていく大切さを学んで努力している様子をみて「ああ、人間としても成長しているんだな」と思いました。

お兄様は高校留学後、アメリカの大学に通われて、その後現地で就職されたのですか?

上の子はアメリカで大学を通った後、ニューヨークの服飾学校に通ったりしていました(笑)。でも、それも高校の時に自分でリサーチするという事を覚えたからこそだと思います。その後、自分でオーストラリアの会社に就職する機会が得られそうになったのですが、結局ビザの問題で日本に帰国しました。今はフランス資本のスポーツ関連会社で勤めています。ただ、どんな形になっても、へこたれないと言うか、生きていく力は留学経験を経てしっかり身についたと思います。

留学をすることによって「自分で考える力」「自分でどうにかする力」は勿論ですが、独りよがりではなく、自分でしっかり考えたうえで、ちゃんと理論的に相手に伝える事や相談する力、説得する力、というのが身に着くところはありますよね。

そうなんですよ!特に下の子は顕著ですね。やはり女の子なので、はじめのうちは色々文句を言う事が多くて「もう帰る!」と言う事もあったのですが(笑)、その高校でどうにか頑張って卒業してからは、その経験が役にたっているんでしょうね…。大学生になってからは、自分でやるべき事を全てちゃんと管理していて、大人になったとういかバタバタしなくなりましたね(笑)。

お母様からみて日本と海外の学校の大きな違いとは何だと思いますか?

先生と生徒がとてもフレンドリーですよね。例えば海外の学校では、ボールというフォーマルなパーティーが毎年開催されるのですが、そこにも先生が出席したりするのが良いな!と思いました。
あと日本だと、あまり生徒同士が勉強を教えあうのを見かけないと思うのですが、海外の学校は各学生が得意な教科を他の学生に教えたりとか、「これ、教えて!」とお互いに声を掛け合ったりしていましたね。先生たちも、授業が終わった後に質問に来た生徒には根気よく教えてくれたり、その後に何気ない普段の生活の話を気軽にしたりしていて、フレンドリーな感じがしました。
 一番大きなカルチャーショックは卒業式ですね。上の子の時は都合で参加できなかったのですが、下の子の時に出席して、日本のように証書を渡して終わりではなく、学生が積極的に取り組んでコスチュームを作ったり、今まで頑張った達成感を共有しながら先生と生徒ががっしりハグしあって、喜びを分かち合ったりしている姿が伝わってきてとても感動しました。
それ以外で言うと、サーフィンの授業とかもはじめは心配したのですが、現地スタッフの方から「サーフィンの授業といってもサーフィンをするだけでなく、その際の自分の身の安全管理等も習える」と聞いて、参加を許可しました。その時の写真を後から見たときに、子供が本当にとても良い笑顔で笑っているのをみて、「ああ、海外でしか出来ない経験というのは、やはりたくさん経験させてあげたい!」と思ったのを覚えています。

海外の高校は「分からない事を聞く事」や「間違う事」って決して悪い事ではないことを教えてくれますよね。日本では「間違えるのが恥ずかしい」とか「ちゃんとできる人が偉い」みたいな意識がどうしてもあって、日本から留学すると初めのうちは聞く事ができなく、自分でどうにかしようと思いがちになってしまいますよね。

はい、その通りですね。はじめは、そういった(間違っても良い、わからないことはどんどん聞こう!という)文化に馴染めなく苦労していた時もありましたが、「こうあるべき」と言った意識がないので、徐々に変わっていった様に思います。
授業や先生も臨機応変というか…気軽に「今日は暑いからアイスキャンディー食べよう」と言う事があったらしく驚きましたが、そんな風に自由なところもあるけど、でも(自由なだけではなく)学生もその環境の中、自分達でしっかり意識をもって勉強して、よい学校に進学したりしていて…凄いな、と思いました。

先程ホームステイ先の事についても触れられていましたが、滞在先で記憶に残っているエピソードはありますか?

とても印象深かったのは、下の子の時に、とあるホームステイ先でシャワーは10分というルールがあったんです。出発前からシャワーの時間は短くと聞いていたので、「ああ、やはり」ぐらいに思っていたのですが、何とそこのお宅は10分すぎるとシャワーが水に変わってしまうんです(笑)。もう水になると寒いし冷たいしで慌てて出てきたという話を聞いて、海外はシャワーや水の使用の感覚が全く違うんだなと改めて思いました。
 あとは、お皿も日本は綺麗に洗いますが、海外は本当にチャチャっと水につけておしまい!みたいなところが衝撃だったみたいです。そういった生活の習慣の違いはありましたが、一方で本当の家族として扱ってくれ、一緒に家族旅行に連れていって貰ったりすることもあって、その辺はとてもありがたかったです。

お話のとおり、ホームステイ先だとやはり少しこちらに合わせてくれるかな?と期待するところがありますが、良い意味で決してお客様扱いではなく、家族の一員として扱ってくれますよね。

そうですよね。やはり食べ物も全く違うし、文化や考え方の基準が違うところに行って、いきなり生活を始めるのは大変な事ですよね。下の子の時は、日本で浄水器つきの水を飲むことに慣れていたので、現地で水道水を飲むことに抵抗があって、はじめは苦労していました。私も親バカなので、日本から浄水機能がついた水筒を送ったりしていましたが(笑)。その時も、現地のアドバイザーさんに色々対応策を一緒に考えてもらったのを覚えています。

ICCのアドバイザーともいろいろと相談したりしていたのですね。

はい。今挙げている以外の時も、ほんとうにアドバイザーの方々には色々お世話になりました。そうやって周りの方々に支えて頂きながら、どうにか3年間を過ごしたといった感じです。高校留学って思っている以上に、ホストや現地のアドバイザーの方々、日本のスタッフの方々、私達両親、いろいろな人の視線が集まっているんですね。子供たちも、自由もありますが、どこかにお出かけするときは勿論ちゃんと確認をしてから行動をとったりするので、そういった面は安心できた点でもあります。すごく助かったのを覚えています。

留学をして変わったところは?

改めて留学をしてここは変わった!という点はありますか?

そうですね、上の子はやはり決断するときに、すぐに飛びつくのではなく、自分にとって何が必要で何が必要でないかと言う事をしっかり考えてから物事に取り組めるようになりましたね。現地の子達は将来の目標などを高校生の間にしっかり考えるので、その中で一緒に過ごすうちに、自分で考えて判断するという事を身に着けたんだと思います。
逆に下の子は女の子なので、以前は結構細かい事を気にする方で、私が「何とかなるよ」と言って励ましていたのですが、今では娘の方が「何とかなる!大丈夫」という感じで、すごく落ち着いたというか、お姉さんになったな、と思います。
あと両方に共通して言えるのが、親に感謝をするようになりました!日本のお母さんは皆さんご飯や掃除とかもしっかりしてくれると思いますが、外国は自分でするのが当たり前なので(笑)。お金の有難みについても気づいた様で、機会がある度に「色々な経験をさせてくれて有難う」「やりたい事をサポートしてくれて有難う」と言ってくれるようになりました。

お子様の留学を経験してお母さま自身が変わったな?と感じる点はありますか?

そうですね…日本だとどうしても周りに合わせるというか「誰かがするから私も」みたいなところがあって、少し違ったことをすると変わった子?と見られてしまう様な風潮があると思うのです。でも海外に行くと、自分が何を言っても、違う事をしても、それが当たり前というか…一人一人を個人として認めてくれるところがあるんですね。私もやはり親なので、周りと比べてしまうところがあったのですが、留学を経て「別に一緒じゃなくてよい」「あなたはあなたで良い」「どこに行っても、自分らしくいてくれれば良い」という感覚を得たことが一番の違いだと思います。

お子様に対しての圧倒的な信頼感も増したと言う事でしょうか。

そうですね。きっとどこに行っても自分で生きていけるだろう、という安心感というか、切り開く力みたいな物をしっかり身に着けてくれたという思いはあります。この経験というのは、人生の財産になっていると強く思います。

留学に行かせたのは正解だと思いますか?

はい、大正解です!高校留学の経験がなければ、今の子供たちの姿はないですし、それは本人達も言っています。この経験がなかったら、普通に日本で進学校に通って受験をして、就職して…と言う人生になっていただろうし、現地でボランティアをしたり、他にも日本に居たら出来なかった経験を出来たというのは、かけがえのない宝物だと思います。

留学を迷われている親御様へ!

最後に留学の送り出しを迷われている親御さんに向けて、もしくは(振り返って)留学前に悩んでいたご自身やお子様に何かアドバイスするとしたら、どんなメッセージを伝えたいですか?

そうですね…留学する前のお子様が「留学をしたい!」という思いがあれば、きっとどうにかなると思います!もちろん最初は本当に大変でつらいと思います。英語や友達も、自分が思っているほど直ぐ出来ないですし、悩むことも多くと思います。でも、ふとしたきっかけで、友達が出来たり、出来なかった事が出来るようになった喜びがあるので、ぜひアドベンチャーをしてみて下さい!と伝えたいです。
あと、お母さま方には、やはりすごく心配だとは思うのですが、子供って親が思っているよりずっと柔軟なので、きっと馴染んでくれるし、何より留学してもしっかり周りの目はしっかりあるので、そこは思っている以上に色々な事を吸収して帰ってくるので、安心しても良いと思います。あと、親子間の思いやりやコネクションも強くなります!

不安はどうしてもつきないと思いますが、ある保護者の方が「自分で心配していたことの100個のうちのほとんどが起きなかったし、大丈夫だった」と仰っていました。

そうなんですよ!やはり親なので、自分で勝手に頭の中で色々考えすぎてしまうのですが、結局は子供って放っておいても馴染んでいくんですよね。あと、高校生の楽しい事を見つけたときの行動力もすごいので、心配は勿論してよいと思いますが、子供は思っているより逞しく成長して帰ってくるので、本人に任せて大丈夫と、今になっては思います(笑)。

お子様お二人を留学に送り出しただけあって、一つ一つの言葉に重みがあり、本当に素敵なお話を聞かせて頂きました。木村様、本当に有難うございました!お子様の留学を悩んでいらっしゃる親御さん達の参考になれば幸いです。
前向きに自分の子供の留学を進めたい!と思った方は、是非一度ICCの無料個別相談にお申し込みください♪