塚越 恵太郎さん

参加コース:PGD Hotel Operations Management コース
留学期間:2012年7月~2013年1月

1987年生まれ。駒沢大学、日本ホテルスクールで学んだ後、国内の外資系ホテル宿泊課に勤務。英語の実践力をつけるため、イギリスにて短期語学研修。インターンシップは体験せず、その後、Dubaiのホテルで営業ポジションでの雇用が決定した。

Q:ホテル業界を目指した理由は何ですか?

日本および世界のホスピタリティ産業に、大きな魅力と可能性を感じたからです。

Q:SHMS留学を決意した理由と、留学によって達成しようと思っていた目標を教えてください。

キャリアとスキルのレベルアップ。それと国際感覚を身につけることが目的でした。

Q:SHMSを選んだ理由は?

ICCのウェブサイトを見て気になり、オフィスに説明を聞きにいきました。SHMSプログラムは、半年間という短い期間に非常に濃厚なカリキュラムが凝縮されていて、その点が決め手になりました。

Q:SHMSへの進学前にイギリスに短期留学をされてますが、どんな意義がありましたか?

初めての海外生活と英語に慣れるという意味で、非常に有益でした。短期留学をしたことで、スムーズにSHMSでの生活をスタートすることができたと思います。

Q:Postgraduateコースで、特に面白かった授業とその内容を教えてください。

すべて面白かったのですが、「Researching & Reporting」の授業は、一番自分のためになりました。他の授業ではホテルの運営や経営に関する知識を学びますが、このクラスは少し毛色が違っており、自分の調べたいトピックについて徹底的に調査するという内容でした。他の授業の課題においても、積極的に自分から動いて仲間と協力することが必要不可欠ですが、この授業では特にグループ全体のモチベーションの維持が困難でした。また、膨大な量のリサーチが必要なので、非常に時間がかかりました。しかし、この授業を通じて「数あるソースの中から、必要かつ信頼できる情報を迅速に見つけ出す力」を身につけることができたと思います。

Q:苦労した課題や授業などはありましたか?

「すべて」と言っても過言ではありません。その中でも特に苦労したのは、前述した「Researching & Reporting」と「Management Project」の課題でした。Management Projectの課題では、リゾートホテルを企画の段階からBudgetやBusiness Planの作成、Investorへのプレゼンテーションまでの、プロジェクトの包括的なフローをこなさなければならず、非常に詳細な事柄まですべて自分たちで決定しました。授業によって若干の締め切りの違いはあるとは言え、ほぼ全ての授業で課題が出される上に、試験が重なる時期もあるので、全体的に非常にタイトなスケジュールで、そのためタイムマネジメントやプロジェクトマネジメント、多国籍プロジェクトチームのまとめ方など、得たものは非常に多かったです。

Q:スイスと日本のホテルサービスの違いを感じた点はどんなところでしたか?

自分の経験からしか判断できませんが、日本よりもスイスのホテルのスタッフの方がのびのび動いているように思いました。精神的余裕というか、自分の仕事に自信をもっているというか。日本は会社のマニュアルや規則に、各個人が本来備えている「おもてなしの心」を縛りつけられているように感じます。決められた枠組みに沿うのではなく、自分自身で徹底的に考える力が日本には不足していると思いました。これはホテルのサービスだけではないと思いますが。

Q:寮生活はいかがでしたか?

レザンキャンパスには、本館のMontBlanc Palace と別館のBelvedereがあり、どちらかに住むことになります。部屋は1人部屋と2人部屋があって、私は2人部屋だったのですが、幸運にもトリプルルームに2人で住んだので、他の学生よりも広く快適な部屋で寮生活を満喫することができました。私の友達は、私の部屋にくる度に「Japanese Disney Land!!」と言っては綺麗さと広さに文句を言っていました。 レザンの冬は非常に気温が低くなりますが、館内および室内は常に暖房がきいているので、半袖で過ごすことも可能です。食事は3食ともにブッフェ形式で、本館別館どちらかのレストランで食べます。本館と別館の建物はスカイトレインと呼ばれる乗り物によって連結されており、これに乗れば丘を歩いて上り下りすることなく移動できます。

Q:SHMS留学は、海外ホテルの就職に有利だと思いますか?

PGDプログラムに限って言えば、「ある程度のホテル業務経験のある人」にとっては、有利になると思います。半年間しかないので、一概に「SHMSのPGDに入学すれば海外のホテルに就職できる」ということにはなりません。ホテル業界の経験がない人は、4年制の学部であれば毎年インターンをすることになるので、卒業後に海外のホテルに就職できる可能性は非常に高いと思います。

Q:国内外のホテルで即戦力として働くために、SHMSで身につけるべきポイントとは?

授業で習う知識だけではなく、その授業を通して得られるスキルや学校生活全体を通して得られるすべてを、万遍なく自分のものにすることが重要ではないかと思います。即戦力として働くためには業務経験が必須です。授業のレストラン実習やインターンを通して、実地経験を重ねるしかありません。しかしそういった経験だけではなく、SHMSだからこそ身につけられること、例えばインパクトがあり分かりやすいプレゼンテーションスキルや効率的なプロジェクトマネジメント、多国籍チームをまとめ上げるリーダーシップとコミュニケーションスキル、それに論理的思考など。実際のビジネスにおいても活用できるスキルを身につけられるかが重要になると思います。

Q:SHMS留学体験は、ご自身のキャリアや人生設計にどのように影響しましたか?

私の考え方に非常に大きな影響を与えました。キャリアにおける長期的な目標や方向性に関しては留学前と変わりませんが、キャリアそのもの、仕事そのものに対する考え方が大きく変わったと思います。世界中から集まってくる、バックグラウンドも経験も全く異なる仲間たちと寝食を共にし、困難に立ち向かう。就寝時間以外のほとんどを一緒に過ごしたことで、お互いに強く影響を与え合いました。自分を大きく成長させたいと思ったら、心地の良いぬるま湯から自ら出て行って勝負する、という気概が重要だと認識しました。

Q:今後の展望や将来の夢を教えてください。

30歳までにセールスマネジャーになり、40歳までにディレクターになる。プロパティ勤務だけでなくコーポレートオフィスも視野に入れ、アジアエリアを統括する責任者を目指す。最終的にはグループ全体のCEOになれるだけの器になり、世界のホスピタリティ産業の発展に貢献する。日本を代表するホスピタリティビジネスプロフェッショナルになる。自分自身の成長を通して、今までお世話になった方々への恩返しをしていきたいと思っています。

Q:ホテル留学希望者に向けて、アドバイスをお願いします。

留学すれば良い仕事に就ける、海外で就職できる、ステップアップできるという甘い幻想は間違っても持たないことです。留学は、それらの可能性を少しだけ上げるきっかけを作るに過ぎません。費用も半端ではないですから、自分なりに留学することの意義を強く認識した上で意思決定しないと、全く意味がありません。今やMBAや他の高い学位を取得したとしても望み通りの仕事に就けない人や仕事にさえ就けない人だっています。そのような状況で道を切り開くのは、単純に留学や転職ではなく、自分の覚悟を決めることであると思います。