「高校留学に興味はあるけれど、IBとかAレベルって一体何?」「どの国が自分(自分の子供)に合っているのか分からない…」そんなお悩みを抱える方は少なくありません。
高校留学では、日本とは異なる教育制度やカリキュラムを選ぶ必要があります。そしてその選択が、将来の進学やキャリアに大きな影響を与える可能性も。
この記事では、「高校留学 カリキュラム 比較」や「IB Aレベル 違い」に興味のある方に向けて、各カリキュラムの特徴やメリット・デメリットをわかりやすく解説します。さらに、カナダ・オーストラリア・ニュージーランドなど人気留学先の教育制度についても紹介しながら、あなたやお子さまにとって最適な留学プランを見つけるヒントをお届けします。
高校留学のカリキュラムはなぜ重要?
高校留学では、「どこの国に行くか」だけでなく、「どんなカリキュラムで学ぶか」が非常に重要です。なぜなら、学ぶ内容や評価方法、大学進学のチャンスに大きく関わってくるからです。たとえば、将来海外大学への進学を目指すなら「国際的に認知された資格」であることが有利ですし、将来の専攻が明確な人は、それに直結するカリキュラムを選ぶことで強みを活かせます。つまり、自分に合ったカリキュラムを選ぶことが、留学の成果を最大化する鍵となるのです。

世界標準の大学入学資格「国際バカロレア(IB)」とは?
国際バカロレア(International Baccalaureate: IB)は、世界140か国以上で導入されている教育プログラムで、特に16歳〜19歳向けの「IBディプロマ・プログラム(DP)」は、大学入学資格として国際的に認められています。
IBでは、6教科+コア要素(課題論文、知の理論、CAS活動)を通じて、幅広い教養と探究心、そして批判的思考力を養います。
国際バカロレア(IB)のメリット・デメリット
メリット:
- 世界中の大学に通用する大学入学資格
- 探究型学習により思考力や問題解決力が養われる
- 自己管理力や時間管理力が身につく
- 海外大学の奨学金申請に有利な場合もある
デメリット:
- 課題やレポートの量が非常に多い
- 難易度が高く、継続的な努力が求められる
- 日本の高校では導入校が限られている
- プログラム費用が高額になることもある
国際バカロレア(IB)はこんな人におすすめ
- 幅広い分野に興味があり、学びを深めたい人
- 探究型の学びを楽しめる人
- 海外大学を目指している人
- 自己管理能力が高く、計画的に学習できる人
- 国際社会で活躍したいという志がある人
専門分野を深く学ぶイギリス式「Aレベル」とは?
Aレベル(Advanced Level)は、イギリスや英連邦諸国を中心に採用されている大学進学準備のためのカリキュラムです。16歳以降の2年間で、主に3〜4科目を自分で選んで学習します。
Aレベルは、大学で学びたい分野に直結した内容を深く学べるのが特徴で、特に理系・文系など分野特化型の学習に向いています。
Aレベルのメリット・デメリット
メリット:
- 得意な分野に集中して学習できる
- 大学での専門分野にスムーズに移行できる
- IBよりも課題の負担が少ない場合がある
- イギリスやオーストラリアなどの大学進学に有利
- 一部の科目で再受験が可能な場合がある
デメリット:
- 早期に進路を決める必要がある
- 科目選びを間違えると進学先に制限が出ることも
- 幅広い教養という点ではIBに劣る場合がある
- 評価は試験中心で、探究重視の人には不向きな面も
Aレベルはこんな人におすすめ
- 将来の進路(理系・文系など)がある程度明確な人
- 得意科目を活かして大学入試に挑みたい人
- 探究型よりも、知識を積み重ねていく学習が好きな人
- イギリス、オーストラリア、シンガポールなどの大学を志望している人

国別:オーストラリア・カナダ・NZの教育制度もチェック!
IBやAレベル以外にも、各国独自の高校卒業資格があります。高校留学の際には、どんな制度で学ぶのかを理解しておくことが大切です。
カナダ:州ごとに異なる柔軟な教育制度
カナダでは、州ごとに高校の教育制度が異なりますが、いずれも柔軟性があり、幅広い選択肢の中から科目を選べるのが特徴です。
ほとんどの高校で卒業に必要な単位数が定められており、大学進学に必要なレベルの科目も履修可能です。
オーストラリア:州別に異なる卒業資格(VCEなど)
オーストラリアでは、州によって卒業資格が異なります。たとえばビクトリア州では「VCE(Victorian Certificate of Education)」が使われます。
大学進学を視野に入れた制度で、評価方法は試験+内申などが組み合わされます。
ニュージーランド:実践重視のNCEA
ニュージーランドの高校では「NCEA(National Certificate of Educational Achievement)」という国内独自の制度を採用しています。
NCEAは実技やプレゼン、エッセイなど、実践型の評価が多く、段階的にレベル1〜3へ進む形式です。柔軟で自分のペースに合わせやすいのが特徴です。
まとめ:自分だけの留学プランで、未来の可能性を広げよう
高校留学では、カリキュラム選びがその後の進学や将来を左右する大きな要素になります。IB、Aレベル、各国の教育制度…どのカリキュラムが優れているか?ではなく、なにが「正解」かは人それぞれです。
探究型で世界を舞台に活躍したいならIB、得意分野を極めて専門性を高めたいならAレベル、柔軟性の高い制度でマイペースに学びたいならカナダやニュージーランドの教育制度が合っているかもしれません。
大切なのは、「自分に合った環境で、自分らしい学びを見つけること」です。
高校留学は、学力だけでなく、人間力、国際感覚、そして広い視野を育てる貴重な機会です。新しい世界に飛び込むその一歩が、未来を大きく変える力になるかもしれません。
【監修者情報】
須山 明恵
留学カウンセラー/グローバル教育コンサルタント
25年以上にわたり中高生の海外進学サポートを行ってきた実績を持つ。IB・Aレベル・各国制度に精通し、一人ひとりに合った留学プランの提案を得意としている。

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